先週の土曜日、社長と「スノウリバーのシャロン」という短編映画の完成披露試写会に行ってきました。
脚本・監督・編集を手がけたのは、札幌でプロモーションや映像関係の会社を経営されている杉山りょうさん。以前社長が異業種交流会で出会ったことをきっかけに、お誘いいただいたというわけです。
会場となったのは、札幌市デジタル創造プラザICC(インター・クロス・クリエイティブ・センター)という場所で、札幌市経済局が写真家やデザイナーなどのクリエイターたちを支援するために創設した施設。クリエイターたちはここを事務所とし、インターネットを活用して異業種と交流を深め、セミナー等を開催し、ビジネスの可能性を開拓していくのだそうです。
ここから巣立った人のなかには、あの登山家の栗城史多氏もいるとか。もちろん、杉山さんもそのうちの一人です。
さて、上映会場に入ると幅広い年代の観客たちが上映を楽しそうに待ち構えていました。よくクリエイターたちが集まったときに醸し出される独特の緊張感というのがないんですね。というのも、映画の出演者の方々はプロのダンサーや居酒屋オーナー、小学生から60代、70代の方々など多種多様で、そしてみなさん演技経験はゼロ。家族や友人知人を誘い合わせて集まっているらしく、上映中もホームドラマかと錯覚するような反応とアットホームさでした。
私、スタッフみなさんの達成感に溢れた表情と高揚感に触れて、思い出した映画があります。むかわ町在住の平均年齢78歳という高齢者たちが作った「田んぼdeミュージカル」、「いい爺(じじ)いライダー」というユニークな作品。
ご存知の方も多いかと思いますが、総務大臣賞はじめ多くの賞を受賞しDVDにもなったこれら作品も、町民総出で監督や俳優、撮影などを務めて生まれたものです。その熱い火種は消えることがなく、現在まで4作品が生まれています。
上映後、「映画づくりは多くの人の協力によって成りたっているんです」と杉山さんも仰っていましたが、映画作りに必要なのはセンスや技術、費用はもちろんなのでしょうけれど、きっとこのような一人一人の思いと熱が大事なんでしょう。
“何かを創りたい!表現したい!”という欲求は、きっといくつになっても消えないはず。何だか“クリエイター”というと、シャレオツな眼鏡をかけてシュッとした若者が中心となっており敷居が高いイメージですが、創造ってこういうさまざまな人が入り混じって化学反応を起こしながら生まれるものなんじゃあないかと思いました。
御年70歳のクリエイターとか、カッコいいですよね。
これから、「スノウリバーのシャロン」は各映画祭にも出品される予定だそうです。
このICCを舞台に、次はどんな表現者たちが現れるのか・・・
楽しみです!